オンライン診療の可能性

オンライン診療とは、スマートフォンやPCを用いた診察方法です。患者は自宅から予約・問診、医師による診察・処方箋や薬の受け取りをすることができます。医療費はネット上で支払うことができ、非常に便利な方法です。

オンライン診療は「情報通信機器を使用したリアルタイムの診療」と定義することができます。その歴史は1990年代に遡り、携帯電話の普及により、電話を用いた診察方法が誕生しました。これまで実際に行われた診察数はごく僅かなものでしたが、COVID-19の世界的な流行に伴い、この対策として、オンライン診療の導入が検討されました。

例えば、世田谷区では発熱外来の通院ができなかった軽症の患者を対象に、オンライン診療のサービスを提供しています。最近では、COVID-19以外でも、オンラインによる医薬品の処方が行われています。例えば、低用量ピルや緊急避妊薬をスマートフォンのアプリで処方してもらうことができます。

オンライン診療は、医師不足が顕著な地域での医療提供も可能にします。現在は、ネットに慣れている若い世代を中心に利用されていますが、将来的に機器の確保や利用者のITスキル向上に成功すれば、高齢者にも気軽にオンライン診療を受けてもらえるようになるでしょう。

緊急性の低い軽度の症状はオンライン診療で、緊急性の高い処置が必要な症状は対面診療で、という風に区別をすることで、本当に手当てが必要な患者に医者が対応することが可能になっています。